強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
6章 変わらない愛しさ
 俺は大学を卒業し、親と同じ警察官になった。小鳥遊家は代々警察官になるのが仕来りで、俺も小さい頃から父のような立派な警察官になるのが夢だった。

 いわゆるキャリア組と言われる枠で国家試験を受かった俺は警察庁へ入庁した。警察大学校の最初の研修期間で現場に出ることになり、配属されたのが渋谷警察署だった。
 "ハコ"と呼ばれる交番勤務もあり、周りの同期達は現場に出ることを嫌がっていた。
 そんな同期とは正反対に俺は市民を守る警察官に憧れていたため現場にも出てみたいと思っていたのでハコ勤務は正直嬉しかった。
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