『そうですね、休日は読書したりしてます』



『どんな本を読むんですか?』



『太宰治はとても好きで本が破れるほど読んでます』



『破れるほど!!
その愛読の本がこちらです!!』






そう言ってMCが読み古した本を持ってきたのを見て私はその収録は割と上手くいったなと思い返した。



街でたまたま流れているバラエティ番組に映っているのは私、七海 結茉(ななみ ゆま)。



私は1年前街でスカウトされ、両親の勧めで女優になって初めて出た作品でブレイク。
あれよあれよいう間に『飛ぶ鳥を落とす勢いの若手女優』と言われるようになったのだ。






「デビューしたてでブレイクして引っ張りだこなら天狗だろうねぇ。
いいよね、顔がいいだけでお金持ちになれて」






同じのを見て立ち止まっている女の子達がそう言ってるのを聞いて私は密かに落ち込みつつ被っている帽子をさらに深く被り立ち去ろうとすると…。






「それって妬みだよね〜。
まぁ、君たちじゃ結茉ちゃんに遠く及ばないから妬みたくもなるか?」






そんな辛辣な言葉の後クスクス笑って女の子たちを見るのは同い年くらいの男の子。



突然知らない人に辛辣な言葉をかけられた女の子達は顔を赤くして何も言わず立ち去ってしまった。