それから半月。



透くんは撮影でいなくて、でも毎日一応連絡はしている。

撮影順調に進んでてもうすぐ帰ってこられそうみたい。




そんな私はバラエティ番組の撮影。



『飛ぶ鳥を落とす勢い!
清純派ミステリアス女優の魅力。』



というタイトルで私の魅力を芸人さんが引き出してくれるという企画。



清純派ってのは透くんに否定されたからなんとなく思うものはあるけどそれが世間の求める私だからきっちりやりきらなくちゃ。






『結茉ちゃんはなんの役でも憑依したように演じるのでここで無茶振り演技をしてもらいます!』



『無茶振り演技ですか?』



『はい!僕達がどんなキャラかを言うのでその一瞬で同じシチュエーションで演じてもらうというものです!
お題はこちら!』






MCの芸人さんがそう言って布をめくると底にはボードに『デート中遅刻してきた彼へ』と書かれていた。



なるほど…これは少し難しそうだな…。


なんて思う私の心配を他所に芸人さん達はゲームをスタートさせてしまう。






『じゃあ、ぶりっ子!』



『結茉ぁ沢山待ったんだよぉ?もうっ!
でもその時間は変えられないから、デートで沢山イチャイチャしようねっ♪』



『ツンデレ!』



『どうして遅刻してきたの?なに?寝坊した?最低!
次からはしょうがないからモーニングコールで起こしてあげる』



『えろお姉さん』



『ふふ、遅刻なんて悪い子ね。
たっぷりおしおきしてあげるからこっちにいらっしゃい』



『時間に厳しい上司!』



『1分も遅刻だぞ!もしその間に私が帰ってきたらどうするつもりだったんだ!!
仕事ではそんなミス許されないぞ!』





最後のは意味不明だったけど、『やめー!』の声で終わるゲーム。



何気に楽しくて思わず笑みがこぼれると、芸人さんも拍手をしてくれた。