遥緋くんと会ってから1ヶ月。


この1ヶ月間遥緋くんとまた会うことはなかった。




今度は川に行こうと言ったからには川に行きたい。
川で思いっきり遊びたい。


本当は今だって本とかより外でアクティブに遊び回りたいな…。


そんな気持ちで今あっているドラマの撮影の休憩中水を飲みながらぼんやり座っていると、ポンポンと肩を叩かれた。






「考え事?」



「あ、志賀さん」






肩を叩いて話しかけてきたのは
今の恋愛ドラマの相手役の志賀 透(しが とおる)さん。


私の2つ上で23歳だけど芸歴は子役の頃からだから10年を超える大先輩な人。






「次のキスシーン激しいから緊張?」



「あー…」






そうだった、次の撮影シーンは熱いキスシーンだった。

確かにそれは少し緊張だけど、役に入ってしまえば緊張も消えるだろう。



そんなことを思って曖昧に笑っていると、志賀さんは私の頭をポンポンと撫でてくれる。






「俺は結茉ちゃんの演技大好きだよ。
だから自信もって」



「あ、ありがとうございます」






予想外に褒められて、認められて素直に嬉しい私が笑うと、志賀さんも爽やかな笑顔で笑ってくれる。



志賀さんは本当に優しくて2つしか変わらないとは思えないほど大人で素敵な人だなぁ…。






「次のシーン撮影始めるよーー」



「「はい!」」






監督の声に返事をして、志賀さんと並んで位置に着く。