求められて、満たされた
3.吐露
お昼を少し過ぎた頃。

日差しが強く照りつけていて、カーテンを閉めていてもその明るさは眩しいものだった。

私にはあまりにも眩しすぎて直視のできないほど。

ありきたりな表現だけど優登さんはそんな眩しすぎる太陽のような人。

私とは住む世界も違って、きっとそれはお互いに決して分かり合うことの出来ないもの。

交わる事なんて出来ないのに。

インターホンの鳴る音がして扉を開けると額に汗を滲ませた優登さんが立っていた。

何故かその姿に安心し、涙が溢れてしまった。

何て姿を私は見せているのだろう。

本当、情けないな。

優登さんは黙って私の背中をさすってくれた。

その手の温かさにさらに泣けた。

少し落ち着いてから優登さんを部屋に案内し、私はとりあえず飲み物と汗を拭く用のタオルを渡した。

沈黙が訪れる。

その沈黙を先に破ったのは優登さんの方だった。

｢俺ね、小学校の頃から高校までサッカーやってたんだ。｣

｢…はい。｣

｢ポジションはMFなんだけど、分かる？｣

｢一応、分かります。｣

｢サッカー詳しい？｣

｢詳しくは無いですけど、ルールとかなら。｣
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