再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
せっかく決心したのに。
背を向けたままの私を、理久が呼ぶ。

「麻衣。」
ずきずきと痛む心をとめるように、両手を強く握りしめて私は言葉にする。

「もう・・・解放して・・・」
「え?」
「もうあなたを待ちたくない。もう、あんな苦しい思いをしたくないの。」
「麻衣・・・」
振り向かなくてもわかる。
今、理久がどんな顔をしているか。

「あなたといると・・・苦しい・・・つらい・・・」
ずっと練習してきたのに、自分の口から出た言葉で、自分の体が切り刻まれるかのように痛い。

「ばいばい」
背を向けたまま、私は振り返りもせずに部屋を出た。

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