再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
「再会した時・・・すごくうれしかった。このまま時間がとまったらいいのにって・・・・」
涙で言葉に詰まる麻衣。

その時の気持ちが次々によみがえってくる。

「ずっとずっと練習してたのに・・・ずっとずっと・・・忘れようとしてたのに・・・全然だめで・・・理久の声を聞いたら・・・理久の顔を見たら・・・・何もかもどこかにいっちゃった。」
涙を流しながら微笑む麻衣に理久はこみ上げる愛おしさがあふれ出す。

「私は理久の邪魔になる・・・理久のお足かせになる・・・理久の・・・お荷物になっちゃう・・・」
「そんなことは絶対にない」
「だって・・・」
言いたいことはたくさんある。
でも・・・
「麻衣。俺はもう麻衣から離れない。そう決めた。絶対に離れない。離れたくない。そばにいる。」
理久はそう言って、麻衣の体を抱きしめた。
< 200 / 275 >

この作品をシェア

pagetop