君じゃなきゃ。
<2>


「さくら遅い~!時間通りに来るんじゃなかったの?」


店の前まで来ると健人が待っていた。


「健人!ごめんね。帰るときにバタバタしちゃって!メグミは?」

「先に中に入ってるよ。それより俺、怒ってるんだけど」

「え~!ごめんって言ってるじゃん!」

「ごめん、だけじゃダメだね」

「……」


嫌な予感。


「もう、そんなこと言って。あたし先に入るよ?」


店のドアを開けようと手をかけたとき、その手を強く引っ張られた。

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