「片山さんに告白したい」
「そ、それは……ありがとう」
「本当は今にでも」
「うっ」
「けど、予約したら俺のことちゃんと見極めてくれるんだろ」
「そうなる、のかな……?」
「どうせなら勝率を上げたいから、ちゃんと予約して好きになってもらえるように頑張る」



 ここまで素直に、真っ直ぐに気持ちをぶつけられるのなんて生まれて初めて過ぎる。さっきから爆発するんじゃないかというほど心臓は鳴ってるし、絶対に顔も赤い。

 けど、自分から言っておいて告白予約って……ようするに、私に水瀬くんのことを好きにさせてから告白するよっていうことだよね?

 うわぁ、これだったら一発の告白の方が、心臓の負担にならなかったのかもしれない!

 心の中で大騒ぎしていると、突然指先に、温かいものが重ねられた。そちらを見ると、それは水瀬くんの指先で、私は再び顔を上げる。すると……。



「ダメ?」



 ────あざとすぎる!

 首をこてっと傾け、眉を下げるその表情。普段かっこいいのに、可愛さの最大限をここで発揮してきた。

 けど、これは告白予約だもんね。見極めてみて、水瀬くんのかっこよさに私が適応できなかったら断ればいい……んだよね?



「わ、分かりました……」
「マジ?」
「うん。言い出したのは私だし……」
「すげー、嬉しい」



 水瀬くんは両手で口元を覆い、嬉しそうに目を細める。その頬は赤くなっていて、胸がきゅんとしてしまった。

 え?きゅん?心臓バクバクとかじゃなくて……?

 なんだかもう、訳が分からなくて、もう逃げ出したい。しかし、そんな心を読まれたらしく水瀬くんは口角を上げた。



「逃げるの禁止」
「…………はい」



 逃げられる気がしないよ!

 私は、とんでもない男子に目をつけられてしまったのかもしれない。






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