竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~

◆◆ 2

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 ミレイナは、今日何度目になるかわからない深いため息をついた。

(私の体、一体どうしちゃったんだろう……)

 ウサギ姿から人間に戻れない。こんなことは、これまでの人生で初めてだ。

「ミレイナ。どうした?」

 落ち込むミレイナの体を、一緒にベッドに横たわるジェラールの手が優しく撫でる。

「昔、こうやって一緒に寝ていたな」

 そう言われ、ミレイナはジェラールと出会ったばかりの頃を思い出す。
 国境沿いのいざこざに巻き込まれたミレイナはウサギ姿で流れ矢に当たり大怪我をした。それをジェラールとゴーランに助けられ、ウサギ姿のまま保護されていたのだ。
 あのときはジェラールはミレイナのことをただのウサギだと思い込んでおり、ペットのように可愛がり、夜は自分と一緒にベッドで寝かせていた。

「大丈夫だ。ミレイナは元に戻る」

 ジェラールはミレイナの不安を拭い去るように言い聞かせる。

「だが、もし戻らなかったら──」

 ジェラールはミレイナを見つめ、目元を和らげる。

「それでも俺はお前を愛している」

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