【ピピピピピピピ……】

 昨日の夜セットしておいた時計のアラームで目を覚ますと、時間を確認してそっとベッドから降りました。まだ朝早い時間です、きっと柚瑠木(ゆるぎ)さんもまだ眠っているはず……

 着替えを終えて洗面所で顔を洗います。リビングへ移動して用意していたエプロンを付けようとした時、テーブルに置かれたメモ用紙に気付きました。

【おはようございます、月菜(つきな)さん。僕は先に仕事へ行きますが、貴女はゆっくりと過ごしてください。】

 そんな、これでも早起きを頑張ったのに……まさか柚瑠木さんがこんなに早く出勤されているなんて。早起きして彼の朝ご飯くらいは作れるかと思って、頑張ってみましたが全然ダメでした。
 一人ぼっちになってしまったリビングで、しょぼんと落ち込んでしまいます。

「駄目です、これくらいで挫けては……」

 横に置いてある使用人の希子(きこ)さんの出勤時間を見ながら、私は次に自分が出来そうなことを考えていました。そして……



「まあまあ、奥様が柚瑠木坊ちゃまのためにためにですか?こんなに想われているなんて、柚瑠木坊ちゃまもいい奥様を見つけられたんですねえ。」

「そうでしょうか?ところで希子さん、私に出来そうなことって……何かありますか?」

 私はいま希子さんに家の仕事を手伝わせてもらえないか、お願いしているところだったりするんです。