🩸狂い切ったヴァンパイア🩸

婚約者

「んっ……」

「あ、おはよ〜ひゆ❤︎」

「お、おは、ようっ……」

な、なんで玲くんがこ、ここにいるのっ……!?

次の日、私は気持ちよく安眠をしていた。

けれど、目覚めたら……目の前に可愛らしい綺麗なお顔が。

というか……あれ……?

首筋に冷んやりした感覚がっ……。

思わず触って見ると、手が赤くなっていた。

「きゃー!!!」

「お〜声デカい〜ひゆの発狂だ〜」

「発狂じゃなくて悲鳴っ……!!」

発狂な訳ないのにっ……!

「ふふっ、ちゃぁんと録音できてるからね❤︎」

「ろ、録音!?そ、それよりなんでいるのっ……?!」

「そりゃぁ、ひゆの婚約者だからだよ」

そう言って、私の手にキスをして微笑んで。ズルいことをしてる玲くんに、顔が赤くなる。

「ふ、不法侵入だよ!」

「そんな言い方悪いなぁ。じゃあ、僕の家に監禁すればよかった?」

「そ、それも犯罪っ……!」

 もう、冗談がすぎるよぉ……。

「そういえば、一瞬忘れてるけど、血、ついてる」

「へっ?そ、そうだ!!てぃ、ティッシュ!!」

「もったいないなぁ〜」

そう一瞬不敵な笑みを見せた玲くんは、私の手を取りペロペロと指の間、間まで綺麗に血を舐めていく。

「やめてぇっ……!く、くすぐったいしっ……!」

「だってもったいないし」

「っていうか、そもそもなんで勝手に吸血してるのっ……!?」

しかも寝てる間に!

「だって、昨日吸わせてくれなかったもんっ」

 そう言ってまたズルく可愛く頬をぷくっと膨らませた玲くん。

「あっ……それは、ごめんねっ」

「っ、取り乱すからやめてよ」

はぁとため息をついた玲くん。

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