「ねえねえねえ! それじゃあさ、今日、一緒に帰らない?」



「……なんで? っていうか、ごめん。触んないで」



べったりと絡ませてくる腕を、引きはがす。



つうか、近寄んな。



「あのさ、俺、あんまり性格よくないよ?」



もはや、ブチ切れる寸前。



「んー、そろそろ気づいて欲しいんだけどなあ。花音がぁ、水島くんのことを超気に入ってるって。水島くんが照れてるのは、わかってるけどお」



「迷惑」



「え? ごめんね、聞き落としちゃった。可愛いって言ってくれたのかなあ。よく言われるけど。えへ」



「迷惑って言ったんだけど。そろそろ、チャイム鳴るよ?」



低い声で、視線を尖らせる。



さすがに、限界。



「あ、うん、そうだねっ。じゃ、またあとでね」



いや、もういい。



マジで、勘弁してくれ。



『迷惑』って言ったの、聞こえてただろ……