むすんで、ひらいて、恋をして
「弁当、美味そうだね」



「え、あ、うん」



「自分で作ってるの?」



「ううん」



いつも莉生が作ってくれるから、最近は自分ではほとんど作らなくなってしまった。



「じゃ、またね、春宮さん」



「あ、うん。連絡、ありがとう」



爽やかな笑顔を残して、教室から去っていった上谷くん。



でも、それだけ伝えるために、うちの教室に?



んん?



なんだったんだろ?



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