7歳の侯爵夫人
「殿下、諦めてはなりません。今のコンスタンス様の幸せは記憶喪失の上に成り立っている架空のもの。コンスタンス様のこの先のことを思えば、離縁は必定でございます」
「…そうだな」

側妃になどと言ったが、子供のようなコンスタンスを本当に妾のように扱うつもりだったわけではない。
手元に置いてゆっくり記憶が戻るのを待てばいいとも思う。
とにかく今は、あの男から引き離して保護しなくては、と思ったのだ。
だが、今の状態のコンスタンスを、王妃の侍女として働かせるわけにはいかないし、何より彼女はあの男に懐いているらしい。

「作戦を、練り直さねばなるまいな」
フィリップはそう呟くと、深くため息をついた。
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