7歳の侯爵夫人
「オレリアンには…」
「気の毒だが、しばらく会わせるわけにはいかないだろう。今のコニーの精神状態では耐えられまい」

慕っていた王太子との婚約解消で打ちのめされているコンスタンスに、赤の他人同然の夫など、会わせられるわけがない。
本当は事実だって教えたくなかったくらいなのだから。

耳を塞ぎ、部屋に閉じ込めて、大事に守ってやりたかった。
だが聡いコンスタンスのことだ、隠されたり、また、別のルートで耳に入ったりしたら、それもまた彼女を傷つける。
歪んだ噂を耳にするよりは…と、断腸の思いで伝えたのだ。

「とにかくしばらくはこの公爵邸で静養させ、本人が望めば公爵領に行かせることも考えよう。そしていずれは…」
離縁も考えるようだろう…、という言葉を、公爵は飲み込んだ。

オレリアンには悪いが、今回のコンスタンスがオレリアンの存在を受け入れるのは相当厳しいだろう。
最近では娘に対する彼の愛情深さと誠実さを認めていたので残念だが、コンスタンス自身のメンタルの方が最優先だ。

「…そうですね。しばらくこちらには来ないように連絡しましょう」
エリアスもそう言うと唇を噛んだ。

エリアス自身、最近のオレリアンを気に入り、義弟として認め始めたところだった。
あの不器用な男は悲しみ、また自分を責めるのだろうな…、と、そう思うと、エリアスはやるせなかった。
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