7歳の侯爵夫人
オレリアンは空を仰いだ。
少し前に感じた王太子への嫉妬やモヤモヤが嘘のように晴れ渡ってゆく。

彼女は自らの意志で、オレリアンに歩み寄ろうとしている。
彼女とこれからこうして少しずつ距離を詰めて、そして、寄り添って生きていくのだ。

オレリアンは大きく頷くと、両手を広げた。
「承諾の意をこめて、貴女を抱きしめてもいいですか?コニー」
コンスタンスは真っ赤になって、小さく頷く。

オレリアンの広くあたたかい胸に包まれ、コンスタンスは静かに目を閉じた。
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