哀しみエンジン
理解



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それから俺はサッカー部を辞め、ボランティアサークルに正式に所属することになった。

サッカー部は元々、やる気なんて皆無な人達の集まりだったからか、何の後腐れもなく去ることが出来た。

だが、気持ちは、いまいちしっくりとはきていない。

それも、そうか。

この年齢になるまで、体調を崩さない限り、1日も欠かさず練習してきたもの。

それがゆっくりと、消えていくようだった。

確かに、そこに有ったことは覚えているのに、跡形も無く。

正式にボランティアサークルのメンバーとなって、1回目の活動日。

今回は、地元の自治会が開催するイベント。

そこで、出店を出していた。

活動の資金を貯める目的でもあるらしい。

それにしても、だ。



「はぁ……また、子どもだらけじゃん……」



うちのブースでは、大勢の子ども達が我々が手作りした輪投げを、一生懸命投げている。


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