LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「このババア、こう見えて40だ」


「篤、そんな大きな声で女性の年齢言わないでよ」


その、この人が40歳だという事にも驚くけども、
篤には二人お姉さんが居て、
一体この人はそのお姉さんをいくつで生んだのだろうと、それも驚いてしまう。



「で、何の用だ?」



「何の用って、可愛い息子の顔見に来たんじゃない」


そう言って、篤の頭を撫でている。


篤はそれに苛つきながらも、その手を振り払う事はしない。


「どうせ、金だろうが?」


「あ、分かっているなら話は早い」



「それよりババア、お前病院抜け出して来たのか?」


「だって、退屈じゃない。
明日戻るから」


篤のお母さん、入院してるんだ。


何の病気か知らないけど、こんな風に抜け出して大丈夫なのだろうか?


「待ってろ」


篤はそう言って廊下側の自分の部屋へと入ると、
数万円を手に持ち戻って来た。



「10万ある。
暫く顔見せんなっ!」


篤は押し付けるように、そのお金を母親に渡していた。


「ありがとう。
篤大好き」


そう言って、笑みを残しその母親は私達の家から出て行った。


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