夫と出会ったのは私が大学二年生の時、夫は私の選んだ研究室の大学院修士の一年生だった。
 院生の夫は、研究室の手伝いで私たち学部生の研究を手伝ってくれていた。

 背が高く彫りの深い顔立ちの夫は、私の同期の女子学生からは憧れの先輩だった。でも私は、無口で不愛想な三歳上のその男が苦手だった。めったに笑わないその目が苦手で、怖いとさえ思っていた。