「はぁはぁ……
どうしても知りたいなら、ここから飛び降りましょうか?
そしたら、信じてもらえる?」
「え……椿姫…さ、ま?」
「椿姫!?何言って━━━━━」
「椿姫様!?」
椿姫は、ベランダに駆けていき足を柵にかけた。
そして、柵を跨ぎ何の躊躇もなく飛び降りた。

「椿姫!?やめろ!!」
それを琥珀が追って飛び降りた。

「嫌ぁぁぁぁ!!!!
椿姫様!琥珀様!!」
「椿姫様!!琥珀様!!」
川下の悲鳴と、井高の叫びが響いた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
幸い━━━下が芝生だったこと、琥珀のベランダの下に茂みがありクッションになったことで、二人は大怪我にならず骨折と擦り傷だけで済んだ。

病院の待合室に、琢巳、春樹、彩姫子、二階堂、井高、川下が揃っている。
井高と川下が、皆に土下座して頭を下げている。

「どうゆうことなの!?
なぜ、椿姫が琥珀さんのとこにいるの?
どうして、ベランダから飛び降りたの!?」
彩姫子が狼狽し、狂ったように二人に訴えている。
「彩姫子、落ち着け!とにかくちゃんと話をしよう。
どうゆうことか、説明してくれ!」
春樹が彩姫子を宥めつつ、二人に向き直った。

川下が全てを包み隠さず話した。
自分が椿姫に嫉妬し、椿姫の心を逆撫でるようなことを言ったこと。
その事で、椿姫が飛び降りたこと。
それを助けようと、琥珀が追ったことを。

「椿姫様はきっと…私が琥珀様への愛を疑うようなことを言ったから、絶望したのだと思います。
どれ程愛しているのか証明したくて、飛び降りたんです」