碧天の下で、純白の球、夏に泣く。


「あぁぁぁー!!!」

「本当どうしたんだよお前。」


保田にまで、こんな心配そうな顔させて‥。
本当ダメだよな。

あの大会で改めて気持ちを決めたのに。



俺って本当情けない、意気地なし‥。





「あ、もしかして風早さんと何かあったとか?」

「!?」

「(図星‥、分かりやすい‥‥。)」



どうしてこいつはこんなに勘が働くんだ!!!

「別に何もねぇよ。」

棒読みだと自分で思うほどの台詞だったけど、
とりあえず今はこれでいい。


水とタオルを持って立ち上がり、
逃げるようにして監督のところへ向かった。


< 21 / 164 >

この作品をシェア

pagetop