◇6◇ *SIDEレナ* 素直になる方法。 




海の連絡を無視したまま二週間という時間が過ぎた。 秋はすっかりと深まっていって、薄手のトレンチコートを羽織る日々が訪れた。

無視しているというのに毎日電話やメッセージ攻撃。 マンション前までやって来て、居留守を使うと肩を落としとぼとぼと帰って行った。

やり過ぎかとも思ったけれど、胸のモヤモヤが一向に消えて行かない。自分がこんなに嫉妬深く独占欲の強い人間だとは思わなかった。 そしてこんなにも心が狭い。

海の事が好きだった。 きっと本気で、この恋を永遠の物にしたいと思った。 だからこそ嘘をつかれた事がショックで許せなかった。

父にお見合いの話を勧められている事。 私は海と将来的な事も本気で考えている事。 それを相談したかった。 一緒に居る度にキスだけじゃあ、あなたを独占出来ないような気がして早くあなたの物になりたかった事。

けれど私の考え全てがあの日ズタズタに引き裂かれた気がした。

「何だよ、お前こんな休日の真昼間から。 あの好青年には振られたんか」

「どうして居るのよ…?!仕事でもしてなさいよッ!」