【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

社長室は忙しい。24時間社長から何かあれば動かなくてはならない。
都内の一等地にあるビルに入っているオフィスは解放感があり、窓がとても大きい。
今日も東京の大きな空を仰ぎながらディスクに座りパソコン画面二つと向き合う。  


近頃はテレビよりもネットの方が影響力がある。 この間もインターネットで動画配信をしているいわゆるインフルエンサーに宣伝をお願いした。

大好評でその商品の売り上げは例年の倍になった。 老舗の会社であろうと、流行りには乗って行くべきだと俺は考えている。

そして阿久津 博人…ほっくんの父である彼も柔軟な考えの持ち主だ。頭はつるっぱげだけど。 繊細な顔立ちをしているほっくんとはさっぱりと似ていないし。

しかし俺は彼を尊敬しているのだ。

「社長、失礼します」

「ああ、おはよう。相馬くん」

「おはようございます。 本日のスケジュール確認をしたいのですがよろしいですか?」

「いいよ。ふーそれにしても毎日暑いねぇ」

< 22 / 295 >

この作品をシェア

pagetop