業務が終わって、ロッカールームに戻り、制服から私服に着替える。
今日の由佳はサテン素材のワンピースと、華やかめのメイクをして、ピアスは少し長めのぶら下げるタイプのものに付け替えた。

「あれ?由佳先輩、お出かけですか?」
「うん。ちょっとお食事。」
「えーいいなあ。奏先輩もさっき、すごく綺麗にされてお出かけするっておっしゃってました。みんな、いいなあ……。」

素直に羨ましがる後輩を見ていると、とても可愛いなあと思う。

すると、後輩の1人が不思議そうな顔で、由佳に声を掛けてきた。
「由佳先輩、なんか、入り口で、どなたかお呼びです。なんか、秘書室の方みたいなんですけど……。」

「え…今、行きます。」
秘書室と言えば、心当たりは1人だけだ。
しかし、女子更衣室にまで、追いかけてくるような用事、とは。

更衣室の入口の横にいたのは、やはり大藤だった。
手元のタブレットを見ながら、まっすぐ立っているその姿に胸がぎゅっとなる。

なんで、この人だとこうなるの?