【プロローグ】



「美鈴(みれい)、卒業おめでとう」

「ありがとう、お母さん」

「大学生活、お疲れ様」

 わたし、西園寺美鈴(さいおんじみれい)22歳。この春、4年間通った大学を無事に卒業した。

 わたしの両親は、あの有名な西園寺秋一(さいおんじしゅういち)と西園寺美優紀(さいおんじみゆき)だ。ふたりとも今でも仲が良くて、すごくいい両親だと思っている。

 しかし大学生活を終えてホッとしたわたしに、わたしの母である美優紀は突然、こう告げるのだった。

「美鈴(みれい)、あなたお見合いしなさい」

「……え、お見合い?」

「そう。お見合いの相手は高木原グループの御曹司、高木原梓(たかぎはらあずさ)くんよ」

 お見合い?お見合い……。え、お見合い!?ちょっと待って!どういうことぉ……!?

しかも相手は……。高木原?

「え、高木原って……」

 あの有名な高木原建設の、高木原?……ってなんでわたしが、高木原建設の御曹司とお見合いなのー!?

「いいわね?美鈴。ちゃんと行くのよ、高木原さんにはわたしたちも、いつもお世話になってるんだから」

「そんなぁ……」