【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚



 お父さんは社長としてたくさん仕事がある。時には海外に行くこともあるし。

 何かあると、必ずお母さんは社長夫人として同行するし、秘書を引退した今でもお父さんの世話をしている。 だからと言う訳ではないけど、お母さんはすごい人だと思っている。お母さんのことは、本当に尊敬している。

「お母さん、砂糖入れる?」

「そうね。入れよっか。たっぷり入れて」

「分かった」

 お母さんの作る卵焼きは格別に美味しい。なんだか懐かしい味がするし、優しい味わいだ。この卵焼きが、本当に好き。美味しいから。

「美鈴、お味噌汁味見してくれる?」

「うん」

 お母さんのお味噌汁はいつも決まってワカメが入っている。だけどそれが、また美味しいから好き。

「美味しい」

「良かった。お父さん起こしてくるから、卵焼き焼いておいてくれる?」

「分かった」

 お父さんはいつも起きれない人だから、いつもお母さんが起こしてあげている。いい年してなんで起きれないのか分からないけど、お父さんは昔からそうだった。
 
 まぁなんか、昔はたくさん遊んでいたと聞いてはいたけど。
< 32 / 112 >

この作品をシェア

pagetop