お父さんの会社へ着いたわたしは、お父さんのいるオフィスへと足を運んだ。

「お父さーん?」

 そういえばお父さん、どこにいるんだろ?届けてって言われたけど、どこにいるのか分からないから困った。

「あら、美鈴さん?」

「え?……あ、田端さん(たばたさん)!」

 お父さんがどこにいるのか探していると、社内で以前お父さんの秘書だった田端さんとバッタリ会った。

「どうしたの?美鈴さん。社長に何かご用だった?」

「あ、あの、これ。お母さんから頼まれて……。仕事で使う資料なんですけど、お父さん家に忘れちゃったみたいで」

 わたしは田端さんに、資料の入った封筒を見せた。

「あら、そうなの?ありがとう、美鈴さん。きっと社長、困ってるわ」

「あの、それお願いしてもいいですか?」

「ええ、いいわよ。渡しておくわね?」

「ありがとうございます。 では、よろしくお願いします」

 田端さんに資料を預けたわたしは、そのままお父さんの会社を出ると、梓さんの所へと向かった。 待ち合わせ場所へ到着すると、そこでわたしはある光景を目にした。