私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

41.別れの時









……いや、見送るって言ったけど。

明日、絶対勝手に帰るなとも言ったけど。



(……こんな早朝に帰るだなんて、聞いてない!!)






事は、今から半々刻ほど前。

ぐっすりと眠っていた私は、ズウゥゥン!という地鳴りと震動で目が覚めた。

……え、天変地異?!

しかし、慌てて覗いた外の景色は、穏やかで何ら変わりなかった。

丁度夜明け頃で、山際から太陽が顔を出し掛けている。



今のは何だったんだろう。



眠気が残る頭でボーッとしていると、そこへ帝宮の女官がやってきた。

竜樹様からの言付けを預かってきたとのこと。

『異世界の者らが出立する。今すぐ支度をして、後宮に来てほしい』

とのことだった。



聖威たちが、月輪界に帰る?

ひょっとして、今の音って……それと関係がある?

じゃなくて、こんなに朝早く帰るの?!

聞いてないよ!



なんて非常識な……とも思うが、そこは異世界の事情。早朝だろうが知ったことではないのだろう。

取り敢えず、簡単に支度をして、女官に連れられて、指示された場所へと急いで向かった。

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