年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

「優菜。やっぱり優菜は先輩なんだな。俺、全然余裕ない。優菜に触れたいって思うけど、それをどう実行していいのか分からなくて。優菜にリードしてもらってばっかだな。ごめんな、こんなヘタレで」

「何を言ってるの、啓太。私だって、初めてのことばっかりなんだよ。そんな経験者みたいに言わないで。やっぱり女の私からされるのって、イヤだった?」

「そんな訳ないだろ!嬉しいよ、凄く嬉しい。優菜が積極的だったから驚いただけだし」

「驚かされているのは私の方だよ。こんな風に頭で考えるより先に衝動で動くなんて、今までの私には無かったことなの。啓太だからなの。理屈じゃないの」

「俺さ、前に優菜に好きになってもらえるように頑張るって言ったよね。今はさ、それが逆転してるような気がするんだ。俺が優菜をどんどん好きになってて。優菜の気持ちに追いつきたいって思ってる」

「ふふっ。そうだね、いつの間にか私の”好き”が大きくなったね」

私は啓太に優しく微笑む。そんな私のことを啓太が見つめる。

そして、啓太が再度私の目線まで屈んで。


今度は啓太から


唇を重ねてくれた。



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