年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

さて、残された私たちは・・・・

啓太の顔を覗くと、こ、怖い顔してる。

「け、いた?」

「ねぇ、さっきのメールしてって、なに?」

「あれはさ、えっと。久しぶりに豪くんと会ったから、うーんと、社交辞令?」

「なんで疑問形で答えるんだよ!あと、他にも言いたいことあるから、帰りながら話そう。覚悟しといてよ、優菜」

「部活の皆と帰らなくていいの?」

「俺は電車で帰るって言ってきたから、優菜と一緒に帰るよ」

「そっか。嬉しい。ありがと、啓太」

私は啓太の腕に絡みついて、微笑んだ。

「もうさ、優菜のそう言うとこだよ。俺は絶対に優菜には勝てないんだ」

「なんなの、私たちのその勝ち負け」

「いいんだよ。俺の話。さ、帰ろ」

家までの帰り道、啓太は私の手をそっと繋いでくれた。

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