年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

放課後になり、私は足早に昇降口へ向かった。

啓太はまだ来てないか。

私は昇降口の端に寄り、啓太が来るのを待った。

「優菜ちゃん!」

声を掛けてきたのは隼人先輩で。

「あっ、隼人先輩。お久しぶりです」

「優菜ちゃん全然連絡くれないからさ、俺寂しいよ。ま、連絡がないってことは彼氏と上手くやってるってことかな?」

「はい、仲良くしてますよ」

私はそう隼人先輩に返事をして、微笑んだ。

「うわ、その笑顔、やっぱり優菜ちゃんは可愛いね」

「なっ、なにを急に言ってるんですか!止めてくださいって。照れます・・・から」

『隼人―、帰るぞ!』

後ろから隼人先輩のお友達が声を掛けてきて、

「おう!今行くー」

隼人先輩はお友達の所へ行こうとしたその時、私の方に向き直って私の頭をポンポンして、

「じゃね、優菜ちゃん。またね」

「あ、はい。さような・・・ら」

走って行く隼人先輩の陰に啓太が立っていて。

隼人先輩と啓太がすれ違った。

えーーっ!隼人先輩、絶対今のワザとでしょ!啓太の顔が、怖い。

< 45 / 216 >

この作品をシェア

pagetop