「あ……その……父がいなくなってからずっと独りでごはんを食べてたから、こんなふうにお喋りしながら食事ができるのがうれしくて……そういうことです」

 智奈は迷ったすえ、正直に打ち明けた。

 キョウゴは理解しがたい言葉を理解するべく努めているような気配で、智奈をじっと見つめる。

やがて、ゆっくりと口を開いた。

「いま云ったように、休日の夜に出かけることはない。平日はたまに付き合いとか仕事で一緒に食べられないこともあるけど。朝はほぼ一緒に食べられるだろう」

「あの、それって……あの荷物って……」

 自分でももどかしいと思うが、はっきりしない智奈の言葉をキョウゴはふっと笑ってさえぎった。

「朝、おれが云ったことを理解できてない? 今日からおれはここに住む。無理やり襲うことはないから安心していい。おれは智奈にとっての用心棒になる」