幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
ベイティス傭兵団の名は、広く知れ渡っている。その団長が、リーゼを認めたということにさらに広間はざわついた。
「――フリードベルク公爵、申し開くことはあるか?」
国王の問いにも、公爵は口を開こうとした。だが、公爵の腕に手を置き、それを止めたのは母だった。
「陛下――彼らの証言は、本当のことです。私は……娘を守ることができませんでした」
「コルネリア! なんてことを言う!」
「見苦しいですわ。娘を捨てたあなたも、守れなかった私も同罪ですもの」
母の言葉にも、公爵は反論しようとしていたけれど、国王ににらみつけられて口を閉じた。
(……この人は、本当に自分のことしか考えていないんだ……)
五歳の少女らしからぬため息をつき、リーゼは国王に向き直った。
「王様、リーゼは、リーゼの名前を返してもらって、フランチェスカにフランチェスカの名前を返してもらえればそれでいい。あと、あの人の娘じゃないから、そこのところもよろしく」
こちらを呆然と見ている公爵に向かい、リーゼは真っ向から視線を返した。
「――フリードベルク公爵、申し開くことはあるか?」
国王の問いにも、公爵は口を開こうとした。だが、公爵の腕に手を置き、それを止めたのは母だった。
「陛下――彼らの証言は、本当のことです。私は……娘を守ることができませんでした」
「コルネリア! なんてことを言う!」
「見苦しいですわ。娘を捨てたあなたも、守れなかった私も同罪ですもの」
母の言葉にも、公爵は反論しようとしていたけれど、国王ににらみつけられて口を閉じた。
(……この人は、本当に自分のことしか考えていないんだ……)
五歳の少女らしからぬため息をつき、リーゼは国王に向き直った。
「王様、リーゼは、リーゼの名前を返してもらって、フランチェスカにフランチェスカの名前を返してもらえればそれでいい。あと、あの人の娘じゃないから、そこのところもよろしく」
こちらを呆然と見ている公爵に向かい、リーゼは真っ向から視線を返した。