幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
馬車から飛び降りたリリンダは、屋敷の方へ歩いていく。門のところにある呼び鈴を鳴らしたけれど、誰も出てこなかった。
リーゼが見守っていたら、首をかしげたリリンダは、ひょいと門をよじ登り、敷地の中に入りこむ。そのまま正面玄関の方に向かっていく彼女を見て、リーゼは心配になった。
「ねえ、大丈夫なの? もし、攻撃とかされたら」
「なんで領主を攻撃するんだよ」
「だって、リーゼ達が領主一行だって中の人は知らないかもしれないじゃない」
ゆったり構えているけれど、サージは、リリンダのことが心配ではないのだろうか。
そしてそのリリンダは、正面玄関の呼び鈴を鳴らしているようだった。しばらくそこで待っていた彼女は、屋敷の横手の方へと歩いていき、闇に紛れて消える。
(……変なの)
サージの言うように、領主としてのリーゼがここに来るという話は、町長のところにまで知らされているはずだ。それなのに、屋敷ではリーゼを迎える支度などしていないようだ。
やがて戻って来たリリンダは、ひょいと肩をすくめた。
「ダメ。誰もいない」
「まあ、この様子じゃそうだろうな。とりあえず、今夜は宿に泊まるか」
リーゼが見守っていたら、首をかしげたリリンダは、ひょいと門をよじ登り、敷地の中に入りこむ。そのまま正面玄関の方に向かっていく彼女を見て、リーゼは心配になった。
「ねえ、大丈夫なの? もし、攻撃とかされたら」
「なんで領主を攻撃するんだよ」
「だって、リーゼ達が領主一行だって中の人は知らないかもしれないじゃない」
ゆったり構えているけれど、サージは、リリンダのことが心配ではないのだろうか。
そしてそのリリンダは、正面玄関の呼び鈴を鳴らしているようだった。しばらくそこで待っていた彼女は、屋敷の横手の方へと歩いていき、闇に紛れて消える。
(……変なの)
サージの言うように、領主としてのリーゼがここに来るという話は、町長のところにまで知らされているはずだ。それなのに、屋敷ではリーゼを迎える支度などしていないようだ。
やがて戻って来たリリンダは、ひょいと肩をすくめた。
「ダメ。誰もいない」
「まあ、この様子じゃそうだろうな。とりあえず、今夜は宿に泊まるか」