志岐さんと夏目くん
変化


………

……




「夏目くん、それに志岐さんっ。 来てくれたんだね、よかったぁ」



と すぐに声をかけてきたのは、ホッとした顔の馬場さんだった。


馬場さんの少し向こう側には佐々木さんと平山さんも居るのがわかった。

二人はそれぞれ怒ったような顔で、窓際の方を睨みつけている。


その窓際に居るのは、もちろん近藤くんと山口くん。

それから、ひらひらと手を振る小日向くんも居る。


馬場さんはメイド服のままだったけど、小日向くんはジャージ姿だ。

メイド服に合わせたお化粧も、今は落としているみたい。



「あ、小日向のメイド服ね、壊れちゃったんだ」



と、馬場さんがそっと声をかけてきた。



「小日向と鳴っちが男子二人をここまで引っ張ってきたんだけど、その時に茶髪の方が結構 暴れてさ……それでこう、ビリッとね。 メイド服の予備はあるけど、また暴れられたら困るでしょ? だから小日向はジャージ着てるの」

「……そっか。 喫茶店は、大丈夫だった……?」

「大丈夫大丈夫。 誰も怪我はしてないし、被害も小日向の着てた服だけだから。 先生にもバレないように上手く言っといたよ」



そう言いながら、馬場さんは疲れたように微笑んだ。


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