誰を?何を?見ているの?
5項

☆☆条件付き


やっと仕事が終わったのは、
21時前だった。

夜間の看護師さんに
お願いしてから着替える。
「何かあったら、連絡して。」
と、いうと
「先生、ゆっくり休んでください。」
と、言ってくれた。

今は、心配な子はいないが
いつ急変するか、わからないから。

電話をすると
すぐに彼は出た。

なんと、大学病院の駐車場にいた。
何時になるか、わからないと言ったのに。

場所を移動して
私の行きつけの食事処へと行く。
マスターから
「ええっ?」
と、騒がれたから
「マスター、うるさい。
あそこ、空いてる?」
「ああ。」
「じゃ、私はいつもの。
あなたは?」
と、言うと
私と一緒で良いと言うから
二つ頼んで、個室に行く。

堀ごたつになっていて
中庭が見える綺麗な処だ。

料理が来るまで
彼は、庭を堪能していた。
本当に綺麗だったようで
この人、こんな顔もできるのだと。

料理がきて
「ごめん、話の前に食べるね。」
と、言って食べた。
彼も食べて
「美味しい。」
と、言っていた。

食べ終えて珈琲を飲みながら話す。

マスターには、しばし部屋に
来ないで欲しいとお願いした。

「昨日の話、受けましょう。」
と、いうと
彼は、えっ?と言ったが。
「えっ?じゃなくて
あなたが言ったのでしょう?」
と、いうと
「だけど····」
とか、言っていたが。
「いくつか条件を出します。
それがのめるなら。」
と、いうと彼は真剣な顔で
「はい。」と、答えたから

①一年後には、離婚します。
だから、婚姻届と離婚届をもらって
きて欲しい。
②離婚の理由は、
私から風間さんとおじいちゃまには
話すから心配ない。
貴方に非がないようにする。
慰謝料や財産分与等はなし。
③結婚式はやらない。
私にはそんな時間はないから
それはおじいちゃまも
わかっているから
大丈夫かと。
④医師は辞めない。
いかなる場合でも患者さんを
優先するからそれに関しては口を
出さない。
⑤住まいは、病院の近くにして。
あなたの会社がどこかしらないけど。
⑥あなたの会社で
夫婦同伴の時は、なるべく参加
するようにするけど
患者さん優先
呼び出しにも、直ぐに対応する。

「で?どうかしら。
あくまでも、
あなたが、あなたのお兄さんを
思う気持ちを譲歩して
考えたんだけど。
あっ、浮気もしていいわよ。
貴方には、思い人がいるみたいだから。
ただ、一緒に暮らす家には
連れ込まないで。
安らげないと仕事に支障がでるから。」
と、言った。
彼は、
「全てのみます。
ありがとう。本当にありがとう。
だが、戸籍を汚す事になってすまない。」
と、言うから
「お互い様でしょ?」
と、言った。

それからは、今後について
二人で打ち合わせをして
明日、薫さんが風間の総帥に
私は、明日の朝におじいちゃまに
電話をする。

婚姻届は、おじいちゃまと
風間のおじい様に書いて頂く。
お兄さんには、後日会うことにした。

お父さんが····ね。
と、思うがママが味方してくれる
でしょう。

「じゃ、明日頑張りましょう。」
と、言って彼・薫さんと別れた。

自分でも無謀だと思うが····
とも子には、彼と話した事を報告した。

とも子は、びっくりしていたが
「彩葉、らしいわ。」
と、言っていた。
< 11 / 85 >

この作品をシェア

pagetop