誰を?何を?見ているの?
14項

☆☆結婚


風間グループがなくなったあの日から
丸二年が過ぎた時に
私は、北里大学病院を辞め
佐久間総合病院の小児科勤務となった。

医学部を卒業したときに
二年間は、北里大学病院に勤める
約束を教授と交わしていた。
もちろん、自分自身の勉強の為。
教授は、出来の悪い私を心配してだ。

私は、父が院長を勤める
佐久間総合病院に勤務する事を
父は、すごく喜んでくれたが
私にそれだけの力があるのか···
わからなかった······

大学病院が、全面的にバックアップを
してくれると教授を始め諸先生方が。

私が、戻ると
凪ととも子の結婚が決まった。

多分、私を心配して
二人は、見守ってくれていたんだ。

いつも、心配ばかりかけている。
私なのに、二人は私にとても甘い。


凪のご両親は、
保育園を経営している。
病院の近くに。

だから、病院のスタッフの
子供さんを沢山見てもらっている。

シフトを考慮してくれて
病院のスタッフの人達にとって
安心してお願いできる保育園と
なっていて。
他の病院からもお願いされているようだ。

とも子は、しばらくは
佐久間総合病院で産婦人科医として
勤務することになった。

しばらく、私達三人は
一緒に働く事ができる。

ここに、遥がいないのは
寂しいけど·····

遥は、ここにいるよね。
と、そっと自分の胸を抑える。


凪ととも子の結婚式は
お互いが病院関係者だから
内輪で行われた。

凪のご両親
とも子のご両親
二人の友人達

佐久間総合病院の院長である
私の父とママ。おじいちゃま。
事務長。外科長。産婦人科長。
総看護師長と私。

とも子は、綺麗で
涙、涙の私に
凪は、呆れながらデコピンをする。

友人代表でも、
とも子と抱きあって、
また、泣き
凪が、
「お前ら、アホだ。」
と、言って、皆から笑いがおきた。

幸せになって欲しい。
私の大切な大切な
親友と幼馴染み。

いつも、私を優しく
見守ってくれた二人だから。
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