彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
イチゴ柄の掛布団を勢いよくはぎ取ろうと
したのに
私の右手は、
脳からの指令をはっきりと拒んだ。
右手に感じる優しい熱に
違和感をおぼえ
ゆっくりと、顔を横にひねる。
私の手を包み込み…
ベッドに顔だけ乗せ
真っ赤なメガネをかけたまま寝ている
この人は……
「ひゃっ!!」
驚きが桁違いすぎて
勢いよく、右手を引っこ抜いちゃった。
なっ……ななっ……なんで?
氷牙さんが寝ているの?
床に座り、ベッドに顔だけ乗せ。
しかも、私の手を握った状態で!!