モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
Chapter4 星空の下、ふたりきり

〈果歩side〉

「いや、まじどんな急展開よ」

「こっちが聞きてぇ」

「しかも、一緒に川にキャンプに行くってなに。なんでそうなんの。俺も行きたい」

「死んで」

週末明け、美乃里ちゃんが、実はずっとお世話になっていた定食屋の娘だったことを泰生に話せば、

すごい爆笑されたので、やっぱり話すんじゃなかったと後悔する。

「ハハッ、なんでだよ。でもまさか、月本さんが、果歩が慕ってる剛さんの娘だったとはな。世界って狭いな。あんなに許さねぇって宣戦布告しといて……わろた、ムリ」

「次笑ったらコロス」

「こわ。てか、果歩、大丈夫なの」

「んー、まぁ、美乃里ちゃんは俺のこと剛さんにチクったりできねーよ。多分」

父親に余計な心配かけられないって言うのが、きっと今の美乃里ちゃんの一番の考えだ。

それはずっと、『三日月』に通っていくなかで、時々剛さんが彼女のことを口にしていたから、なんとなく察することができる。
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