篠宮くんとふたりきりで、ヒミツのキス。
*優等生の素顔



「倉科、着替えたよ。タオルもサンキュ」


着替え終わった篠宮くんがリビングに現れた。


お父さんの上下グレーのゆるっとしたスウェットを貸して、制服が乾くまでの間だけ着てもらってる。

サイズはちょうど良かったみたい。


それにしても、ただの部屋着なのに篠宮くんが来たらなんだかオシャレに見えるよ。


何を着ても絵になってるってすごい!

ストリートファッションも似合いそう!



……って見蕩れてる場合じゃなかった。
このままでいたら、私も風邪引いちゃう。


濡れたシャツが肌に張り付いて冷たいから、
早く脱ぎたいんだった。


「私、お風呂入ってくるから髪とか制服乾かしといて!ドライヤー使っていいよ」

「じゃあ、借りるわ」


私は濡れたブレザーをハンガーに掛けてから、
服を全部脱ぎ妹が入れてくれた湯船に浸かる。

はぁー、冷えた体があったまるなぁ。


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