【完結】最高糖度のキミが好き
嘘のデート
 日野くんから水族館へ行く誘いを受けた翌日。私は休日で賑わう最寄り駅のターミナルに立っていた。盆も明け夏休みも終わりに向かっているからか、辺りはキャリーケースを引く家族連れよりお土産の紙袋を持って行き交う人々のほうが多い。



 彼は始め、私の最寄り駅から一緒に行こうと言ったけれど断っておいて良かった。高校の近くを歩くならまだしも、この人込みの中電車まで一緒に乗ってしまうのは危ない。



 万が一写真を撮られてネットにアップされたら彼の評判が落ちてしまう。


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