大人になってもまた君と

慣れないお酒



「はる!こっちだよ!久しぶり」
「あら、またこの子は可愛くなっちゃって〜。まぁ、私には劣るけどね」

私の名前を大声で呼んで元気よく手を振っている子と、その隣で私を褒めているようでその実自分を褒めている子は高校時代からの友達2人。

相変わらずの2人を見て懐かしい気持ちになり、自然と笑顔になる。

大学に入ってからも何回か会って話したり遊んだりしたけど、だんだんその回数も減っていって今日会うのも半年ぶりくらい。

大学が違うから仕方ないことなんだけど、それでもやっぱり寂しい。

だからこそ、今日久しぶりに会えてお酒を飲むことをとても楽しみにしていたんだ。

「久しぶり、初飲み会だね!さてさて、2人はお酒に強いのかなー?」

ざわざわと騒がしい周りの声をBGMに、6人席のテーブルへと向かい、彼女たちと反対側の席に座る。

3人しかいないのに6人席だなんて随分と贅沢だなぁ……なんて考えていると。

「ちょっと!はるはこっちだよ〜!そっちはあたしの友達が来るの!」

……焦った口調でそっち側に座るように促された。

"ちょっと!"なんてこっちのセリフ。
そんな話は聞いていない。

交友関係は狭く深くがモットーの私にとって、友達の友達は他人……せめて一言くらい言ってくれたら心の準備だって出来たのに!

と、嬉しいのと楽しいのとで膨らんでいた心が急速に萎んでいく。

< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop