どうにもこうにも~出会い編~
「とにかくこれからは気をつけてね。あ、でも西島さん相手ならいいんじゃない?紳士的でいい人じゃん。ご飯食べ行くんでしょ。デートじゃん」

「デ…?」

「デート」


デート??


「え、デートなの?」

「デートでしょうが。ご飯デートどうだったかあとで教えてよね。てか昨日の夜ぶっちゃけデートみたいなもんじゃない?」

 え――――!?

「違う違う、そんなんじゃないってば!どう考えてもそういう対象にはならないよ私なんか」

「私はありだと思うけどなぁ。西島さんとのツーショット写真絶対撮ってきてね。西島さんの顔見たい」

 トモちゃんはさっきから箸を止めることもなくパクパクとトンカツを頬張りながら喋り続ける。


それとは対照的に、自分の身の上には今までありえなかった「デート」という言葉に困惑し、私はお椀に入った味噌汁に映る自分の間抜けな顔を見つめていた。

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