雪を見ると、懐かしい記憶と温かい記憶が蘇る。だが、「君は雪が嫌いだっただろ」と恋人とは言う────。
早坂宗介は複雑な家庭事情から、植木屋を営む祖父に育てられた。
他人に無関心で、将来の夢もなく、特に親しい友人を作ることもない。
大学と家を往復する代わり映えのない日々を過ごしていた。
ある雪の日、宗介は大学で空を見上げる鈴代真冬と出会った。
雪が好きだという真冬。
雪が嫌いだという宗介。
最初は気さくな真冬のことを鬱陶しいと思いつつも、彼女の純粋な性格に惹かれ徐々に心を開く宗介だが────。
全2部構成。
2020.10.15〜執筆開始
2021.1.17 完結
※本作品はフィクションであり、登場人物や団体などは、実在するものとは一切関係ありません。