「おはようございまーす」

「おはようございます」

「光莉ちゃん、今日レンズの入庫があるから。よろしくね」

「はい。分かりました」

 わたしの名前は、秋山光莉(あきやまひかり)、年齢28歳。職業、眼鏡屋のスタッフ。新卒として入社して早6年。今では一応店長補佐という形で店舗業務を任されている。

 スタッフのみんなからは、働く女性の鏡だと言われている。まぁ、自分ではそんなことないと思ってるけど……。

 そう言われることは正直、嬉しい。この仕事を長くやってきて、本当に自分に合っているなとも思う。

「光莉さん、すいません」

「どうしたの?」

「あのこれ、お客様が踏んで曲げてしまったみたいで……。直りますかね?」 

 そんなわたしを、いつも後輩たちは何かと頼ってくれることも多い。

「どれ? あ、けっこう歪んでるね。一応直せるけど、完全には直せないから、お客様にそれを伝えてくれる?」

「はい。分かりました」   

 こうやって歪ませる人が何気なく多くて、本当に困ってしまう。使い方が乱暴だなって、思う。