そんなことを言われてお店を出ていく篠原くんの背中を見ながらわたしは、変にドキドキしてしまっていた。

「光莉さん!あの方、知り合いですか?」

 と聞かれてわたしは「う、うん。高校の時の同級生……」と答えた。

「えー!まさかの偶然ですね?」

「う、うん。高校卒業して以来だから、10年ぶりかな」

 まさか10年経った今、篠原くんとこんな所で再会するなんて、夢にも思ってなかったけど……。

「えーそうなんですね。10年ぶりなんですね」

「そうなの。高校卒業してから、会ってなかったから」

「へぇ……。篠原さんでしたっけ?素敵ですね」

「えっ!?」

 わたしの2つ後輩である彼女は、意味ありげにニヤニヤと笑っていた。

「もしかして、光莉さんの元カレですか?」

 そんなことを聞かれたわたしは「ええっ!?ち、違うからっ!」と慌てて否定した。

「え?違うんですか? 絶対そうだと思いました!」

「な、何言ってんの? そんな訳、ないでしょ!?」

 もう!すぐそういうこと言いたがるんだから!