エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
それを、よりにもよって窪塚なんかに無様な姿を見られ助けてもらった挙げ句に、同情までされてしまうことになるなんて。
それでなくとも、窪塚と一緒に研修を受けてるだけでも、指導医や上級医たちからも、何かあるごとに、なんでもそつなく熟してしまう窪塚と比較されて、日頃からそういうモノが蓄積されていたっていうのもあった。
今にして思えば、窪塚にしたら、いい迷惑だったに違いない。
自分ができないのを棚に上げて、なんでも完璧にやってのける窪塚のことをただ単に妬んでいただけなんだから。
そんな身勝手な想いから、いつもポーカーフェイスを決め込んでいるいけ好かない窪塚に、これ以上何かを言い渡されてしまう前に、私の放った言葉に驚いて固まってしまっている窪塚に対しての牽制でもあった。
これは私の問題だ。もうこれ以上、この件に関して口を挟むことは許さない。アンタには関係ないことなんだから、首を突っ込んでくるな、っていう。