エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
「あっ、ヤッバ、もうこんな時間。いっくん待たせちゃう。鈴、ごめん。先帰るね」
「……あぁ、うん、気をつけてね」
「ありがと、じゃあね〜」
彩とのやりとりの中で、窪塚のことで何やら気になる言葉が飛び出してきたものの、気づけばいつの間にかデートの待ち合わせの時間が迫っていたために、彩が慌ただしく帰り支度を始めてしまったことで、結局は聞けず終いとなってしまい。
すっきりしないながらも、窪塚と表面上のカレカノになってからというもの、なんでもかんでも恋愛ごとに結びつけようとする彩の言動に、連日のように付き合わされていたもんだから、少々飽き飽きしていたこともあり、特に気にとめることもなく、彩がいなくなってすぐに私も更衣室を後にしたのだった。