愛され、囲われ、堕ちていく
神聖
「お願いします!紅音さん!」
「構わないけど、みんながいいって言うかわからないわよ!とゆうより、伊織が」

伊織の暴走族のチームHPには、当時ファンクラブが存在していた。
伊織を始めみんな容姿が整っていて、喧嘩も強く仲間思い。
ある意味アイドルのように当時の学生の間では、人気者だった。

その中のリーダー・安東 環奈は、伊織と同級生で紅音とも知り合いな為、今日も久しぶりに伊織達に会わせてほしいとお願いに来ていた。

「━━━━━ってことなの。どう?伊織」
「俺がそう言われて、会うと思う?」
「思わないから、凪沙にもお願いしに来たの!
凪沙も伊織にお願いしてみて!環奈は可愛い妹みたいな子なの」
「みんなで、食事位ならいいんじゃない?伊織」
「やだ!もう、仲間以外とは集まらない!
てゆうより、しばらく凪と二人でいたい…!」
「ま、そうなるわな」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
朝、凪沙が朝食を作っていると伊織が起きてくる。
「凪~おはよ~」
後ろから抱き着いてきた。
「おはよ。ご飯作りにくいから離れて?」
「んー。
じゃあ…キスしたら、離れる」
「ンン……」
「フフ…今日も一日中、イチャイチャしようね!」
そう言って、ソファーに移動する伊織。

「仕事は?ここんとこ行ってないでしょ?お義父さんや臣平さんに叱られない?」
「いいの!
凪と離れたくないもん!」
「………ねぇ、伊織」
「んー?」
煙草に火をつけて、天井に吹きかけていた伊織にキッチンから凪沙が声をかける。
< 30 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop